私は息子が小学6年生の秋まで中学受験には反対でした。
しかし、息子と妻は受験に向けてまっしぐらに進んで行くし、受験までに残された日数はどんどん減っていくし、このまま私だけが「反対だ」の一点張りでは、それこそ息子にとって、家庭にとっては悪影響になりかねないと心配になってきました。
そこで、正直不本意ではありましたが、中学受験についてネットで調べ、塾の先生や知人に意見を聞いて、中学受験の実態やメリット、デメリットを自分なりに分析することにしました。これは息子が小学6年生になったばかりの頃です。
こうして中学受験のことを調べ、息子と中学受験の話をしていくうちに、私の中学受験に対する考えが少しずつ変わってきました。
このブログでは、中学受験に反対だった私が、「中学受験をしても良いかな」と思えるようになった、私の中でどのように折り合いをつけたかを書きたいと思います。
受験勉強や塾は習い事の一つ、塾以外の習い事は辞めない。
中学受験賛成派の意見や中学受験する理由を調べていくと、「中学受験は子どもが歩む数ある選択肢の一つ」という考え方を見つけました。
サッカーが好きな子はサッカークラブに入って練習し、試合に出ます。ピアノが好きな子は発表会やコンクール出場のために練習します。勉強が好きな(得意な)子が塾に通って勉強し、受験する。中学受験も習い事の延長線上にあり、同じ習い事の選択肢の一つという考え方です。
これは私の中で腑に落ちました。
息子もサッカーとピアノを習っています。それと同じレベルで塾に通う・・・なるほど、でした。
そもそも塾に通うこと自体を反対していた訳ではなく、塾に通うために他の習い事を辞めたり、塾から帰るのが夜遅くなったり、家族一緒に夕食を食べることができない状況になることが、私の中で納得できなかったのです。
つまり、他の習い事を辞めず、家族が一緒に夕食をとれる時間に帰って来さえすれば、受験するために塾に通うことも納得できたのです。
睡眠時間はしっかり取る。
毎日小学校に通い、学校から帰ってくると宿題を片付け、そして塾に向かいます。塾のない日は塾の宿題と予習・復習(主に復習)が待っています。受験勉強になると、これに遅れた教科や課題を補うための復習等をしなくてはなりません。受験が近くなると塾の授業時間や日数も増えてきます。
とにかく時間が足りません。受験日に近づけば近づくほど、どんどん時間が足りなくなってきます。そのようになってくると、手っ取り早く時間を作るには、夜の睡眠時間を削ることになりがちです。受験勉強だけではなく、中学、高校の校内テスト(考査)でも、誰しも経験していることでしょう。
子どもの睡眠不足は良くないと誰しも分かっていることです。「肥満になりやすい」「イライラしてキレやすくなる」「疲れやすい」「集中力、注意力が散漫になる」「成長ホルモンの分泌が減少する(成長の遅れ)」など、様々な弊害を及ぼす可能性があると言われています。
また、「学習能力や学力の低下」「記憶力が悪くなる」「授業に集中できない」「勉強のやる気が起きない」など、受験勉強をする上での効率性を悪化させることにもなりかねません。
中学受験や勉強は大事かもしれませんが、健康的な生活を送り、子どもの成長を大切にすることの方がもっと大事ではないでしょうか。わが家では健康的な生活を送るための時間を確保し、その余った時間を勉強時間に充てることにしました。
そこで息子の寝る時間のルールを「夜9時30分就寝、朝7時起床」と決めました。睡眠のゴールデンタイム(成長ホルモンの分泌量が最も多い)と言われている夜10時~早朝2時を含め、9~10時間の睡眠を確保すためです。
受験が終わって感じたことなのですが、この寝るルールを決めておいて本当に良かったと思っています。
寝る時間のルールを決めていても、守れないことも多々あります。実際、受験間近になると息子の目の下にはクマができていました。親の私が就寝時間になると、妻からうるさがられるほど寝るように促していましたが、宿題やノルマの勉強が終わらないとどうしても続けてしまいます。寝る時間のルールを決めていても、なかなかルール通りに進められないのですから、もしルールを決めていなければ、ずるずると睡眠時間が削られていたことは間違いないでしょう。
無理な難関校を目指すのではなく、合格した学校が第一志望校。
私は地方出身で、私が中学生のころは地元の公立中学校以外の選択肢はありませんでした。しかし、息子は首都圏に暮らすことで、中学校を選択できるようになりました。私が歩んできた人生とは全く違う教育環境を息子は享受することができるのです。
そして、志望校を調べていくうちに、比較的入り易い学校でも教育方針や理念がしっかりして、魅力的なカリキュラムを提供している学校が結構あることを知りました。真剣に調べるまでは、偏差値の高低で学校の優越を決めるような偏見も多少なりともありましたが、偏差値だけに目を奪われるのではなく、「この学校に行きたい」と思えることが大事だと気付きました。
中学受験を終えた時に、成功だと思える、そして親子ともども充実感を得られるための最大のポイントは、学校選びであるという考えに辿り着きました。誰しもが望むのは「行きたい学校に合格する」ことです。つまり「行きたい学校=合格できる学校」になるような学校選びができれば、失敗しないのです。
わが家では中学校を選択できる恩恵を受けるだけでもありがたいことなので、「行けるであろう学校のなかから行きたい学校を選び、その学校に通うこと」を最終目標にしました。受験した学校全て志望校であり、合格した学校が第一志望校となるような、学校を選ぶことにしました。
まとめ
小学生は小学生らしい生活を送るのが大前提で、その上で、できるだけの受験勉強をしてくことが、わが家のルールとしました。これは私たち親の戒めです。
このルールに沿って中学受験を進めることにしました。
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